監査法人向けAMLガイドラインが7月17日適用 海の日の祝日取引と今週のECB・国内CPIを確認
発行日: 2026年7月20日(月)
先週の対象期間: 2026年7月13日(月)00:00 ~ 7月19日(日)23:59
今週の対象期間: 2026年7月20日(月)00:00 ~ 7月26日(日)23:59
調査基準時刻: 2026年7月20日 06:30
先週は、日本では金融庁によるマネー・ローンダリング対策関連の新しいガイドラインが適用開始となりました。一方、米国では消費者物価指数や小売売上高が発表されています。
今週は7月20日の「海の日」に伴う国内市場の取引スケジュールに加え、7月23日のECB理事会、7月24日に予定されている日本の全国消費者物価指数などを確認していきます。

オープニング
瀬戸陽斗:「おはようございます。7月20日月曜日、『週刊タイアンブリッジニュース』です。今日は海の日ですね。」
柏木理乃:「おはようございます。今週は祝日からのスタートです。国内市場では“休場する市場”と“祝日でも取引が行われる商品”があるので、まずそこを分けて確認したいですね。」
瀬戸:「そして先週は、金融庁のマネー・ローンダリング対策に関する新しいガイドラインも動きました。」
柏木:「ただし、“すべての利用者に新しい本人確認が始まった”という内容ではありません。誰を対象としたルールなのか、ここを丁寧に確認していきます。」
瀬戸:「そのほか、バイナリーオプション・海外FX・CFDの確認ポイント、世界と日本の経済予定、NISAのちょっと間違えやすいルールまでお届けします。」

サクッと先週まとめ
まずは7月13日から19日までの主な動きを、短く整理します。
① 金融庁、監査法人などを対象としたAML関連ガイドラインを7月17日から適用
金融庁は7月17日、「公認会計士及び監査法人におけるマネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策に関するガイドライン」などを同日から適用しました。
意見募集は5月29日から6月29日まで実施され、金融庁によると1団体から1件の意見が寄せられています。今回の直接的な対象は、公認会計士・監査法人です。
② 米国6月CPIは前月比マイナス0.4%
米労働統計局が7月14日に公表した6月の消費者物価指数は、季節調整済みで前月比0.4%低下、前年同月比では3.5%上昇しました。
食品とエネルギーを除く指数は前月比横ばい、前年同月比2.6%上昇でした。エネルギー価格の下落が全体を大きく押し下げています。
③ 米国6月小売売上高は前月比0.2%増
米国勢調査局が7月16日に公表した6月の小売・飲食サービス売上高速報は、前月比0.2%増、前年同月比6.7%増でした。
④ JPX、7月20日のデリバティブ祝日取引実施を告知
7月20日は海の日で、東京証券取引所などの現物市場は休場日です。
一方、JPXは7月17日、7月20日に大阪取引所などの対象デリバティブで祝日取引を実施すると案内しました。すべての商品が取引対象になるわけではないため、「祝日だから全部休み」「祝日でも全部動く」と一括りにしないことが大切です。
瀬戸:「祝日でも動くものと動かないものがあるんですね。」
高瀬亮:「そうですね。同じ“日本の市場”という言葉でも、現物株と先物・オプションなどでは取引日が異なることがあります。」
柏木:「まず商品名と市場、それから取引時間を分けて確認する。今週はそこからですね。」
2. 今週のメインニュース

「新しいKYCが全員に始まる」ではない――7月17日適用のAMLガイドラインを整理
瀬戸:「では北川さん、先週の金融庁の発表です。“AMLの新しいガイドライン”と聞くと、本人確認がまた変わるのかな、と気になる方もいそうです。」
北川直人:「まず最も重要なのは、今回のガイドラインの対象を確認することです。」
金融庁が7月17日から適用したのは、公認会計士・監査法人を対象とするマネー・ローンダリング、テロ資金供与、拡散金融対策に関するガイドラインです。
したがって、この発表だけを根拠に、「日本のすべての金融サービス利用者に7月17日から新しいKYCが一斉導入された」と解釈するのは適切ではありません。

柏木:「“AML対策が強化された”という大きな言葉だけを見るのではなく、“誰向けのルールなのか”を見る必要があるということですね。」
北川:「その通りです。制度のニュースを見るときは、少なくとも『対象』『適用開始日』『自分が使っているサービスから個別の案内が出ているか』を分けて見てください。」
今回の金融庁発表と、銀行・証券会社・FX事業者などが個別に行う本人確認手続きは、同じものではありません。
利用中のサービスから追加本人確認や書類更新の案内が届いた場合は、その事業者自身の公式サイト・規約・通知で、対象者、必要書類、期限を確認する必要があります。
瀬戸:「“金融庁の新ルールだから自分もすぐ何かしなければ”と慌てる前に、自分が対象なのかを確認するわけですね。」
北川:「はい。制度ニュースでは、見出しより適用範囲を見ることが大切です。」
今回の確認ポイント
- 7月17日に適用されたガイドラインの直接の対象は、公認会計士・監査法人
- 「AML対策」と「全利用者への新しいKYC」を同一視しない
- 自分に必要な本人確認は、利用サービスの公式案内で確認する
- 「検討中」「公表」「適用開始」を区別して読む
柏木:「制度名が難しいときほど、“誰に・いつから・何が変わったのか”の3点で整理すると見やすいですね。」
3. ひと息リフレッシュ

1分でデスクまわりをリセット――肩・手首・目をゆっくり動かそう
瀬戸:「ここで一度、画面から目を離しましょう。松岡先生、今日は何をしますか?」
松岡健司:「今日は座ったままでできる、肩・手首・目の軽い切り替えです。長時間同じ姿勢が続いたときに、少し体勢を変えるきっかけにしてください。」
厚生労働省の情報機器作業に関する労働衛生管理でも、作業方法や環境の見直し、症状に応じた体操やストレッチなどが示されています。
ステップ1 足を床につける
松岡:「まず両足を床につけて、肩の力を抜きます。胸を無理に張る必要はありません。」
瀬戸:「もうここで、肩がちょっと上がっていたことに気づきますね。」
ステップ2 肩をゆっくり回す
肩を前から上、後ろ、下へと、大きすぎない範囲でゆっくり3回程度回します。
柏木:「速くグルグル回すのではなく、ゆっくりですね。」
松岡:「はい。回数を競うものではありません。」
ステップ3 手を開く、握る
キーボードやスマートフォンから手を離し、指を軽く開いて戻す動きを数回行います。
瀬戸:「ずっとマウスを持っていると、手も同じ形のままになっていますね。」
ステップ4 少し遠くを見る
画面から視線を外し、室内の少し離れた場所などへ視線を向けます。そのあと、ゆっくりまばたきをします。
柏木:「画面を見ながら休憩するのではなく、いったん画面そのものから離れるんですね。」
ステップ5 最後にゆっくり呼吸
無理に深く吸い込まず、自分の楽なペースで呼吸して終了です。
松岡:「これで終わりです。痛みや強い違和感がある動きは続けず、自分が無理なくできる範囲にしてください。」
瀬戸:「1分くらいでも、“まだ画面にかじりついていたな”と気づくきっかけになりますね。」
松岡:「今日の一言は、休憩するときは、画面だけでなく姿勢も一度変える、です。」
※このコーナーは一般的な生活情報であり、治療や医療効果を目的としたものではありません。
4. 取引・業界チェック

BO・海外FX・CFD――祝日は「取引できるか」だけでなく条件まで確認
瀬戸:「続いて森川さんです。今週は祝日スタートですが、取引サービスを見るときは何を確認すればいいでしょうか。」
森川真帆:「まず、国内取引所の祝日スケジュールと海外事業者の取引時間を混同しないことです。」
7月20日は海の日で日本の現物市場は休場ですが、大阪取引所などでは一部デリバティブの祝日取引が実施されます。
ただし、このJPXのスケジュールがそのままバイナリーオプション、海外FX、海外CFD事業者に適用されるわけではありません。

各サービスでは、
- 対象商品の取引時間
- 祝日の営業時間
- 入出金やサポートの受付時間
- 本人確認・出金処理の日数
- 取引条件やメンテナンス情報
を、それぞれ公式案内で確認する必要があります。
柏木:「取引画面が開いていることと、入出金やサポートも通常通り動いていることは別、ということですね。」
森川:「はい。特に入出金では、その違いを分けて確認したいですね。」
海外事業者は「知名度」だけでなく登録状況も確認
金融庁は、海外に所在する事業者であっても、日本の居住者を相手として金融商品取引業を行う場合には、日本での登録が必要になると注意喚起しています。
また、無登録事業者をめぐっては、画面上では利益が表示されているのに出金に応じてもらえない、といった相談例についても注意を呼びかけています。
瀬戸:「海外に会社があるから、登録の確認は関係ない、というわけではないんですね。」
森川:「そうです。ただし“無登録との警告を受けた”という事実と、個別の事業者について別の法的評価をすることは分けて考える必要があります。」
今週のチェック
登録状況と入出金条件は、別々に確認する。
登録が確認できるかどうかだけで、出金条件や本人確認条件まで分かるわけではありません。反対に、出金できたという体験談だけで、登録状況が確認できるわけでもありません。
柏木:「一つの情報だけで全部を判断しない。ここは毎週でも確認したいポイントですね。」
5. マネーブリーフィング

米物価・小売を振り返り、今週はECBと日本CPIへ
瀬戸:「続いて高瀬さん。先週は米国の経済指標が続きました。」
高瀬亮:「まず6月の米国CPIです。」
米国の6月CPIは前月比0.4%低下、前年同月比3.5%上昇でした。食品・エネルギーを除く指数は前月比横ばい、前年同月比2.6%上昇です。
一方、6月の小売・飲食サービス売上高速報は前月比0.2%増、前年同月比6.7%増でした。
柏木:「物価だけ、小売だけを見て、すぐに経済全体の方向を決めるのは早いということですね。」

高瀬:「そうですね。指標ごとに対象や計算方法が違います。前月比なのか前年同月比なのかも確認したいところです。」
今週は7月23日のECB理事会
ECBの事前公表スケジュールでは、7月23日に金融政策を扱う理事会が予定されています。
本稿の調査基準時点では会合前です。政策判断や市場の反応を事前に決めつけず、発表内容と声明を確認することが基本になります。
7月24日は日本の全国CPIを確認
日本では7月24日に、6月分の全国消費者物価指数の公表日が設定されています。
瀬戸:「今週も数字が出た瞬間だけで判断するのではなく、中身を見る、と。」
高瀬:「はい。特に物価では総合指数だけでなく、どの項目が動いたのか、前年同月比と前月比をどう見るかも確認したいですね。」
柏木:「“数字を見る”ではなく、“何の数字なのかを見る”。今週のメモにしておきます。」
6. やさしい生活・資産メモ

NISAで売却したら「その年の年間投資枠」がすぐ復活する?
柏木:「ここからは生活と資産の小さなメモです。今日はNISAでよく混同しやすい“枠”についてです。」
現在のNISAでは、年間投資枠は、つみたて投資枠 120万円 + 成長投資枠 240万円 = 年間最大360万円です。
非課税保有限度額は、合計1,800万円で、そのうち成長投資枠として利用できる上限は1,200万円です。
瀬戸:「では、今年買ったものを今年売ったら、その金額を今年もう一度使えるんでしょうか?」
北川:「ここが間違えやすいところです。売却によって再利用できるのは、非課税保有限度額のうち売却した商品の簿価分で、再利用できるのは翌年以降です。」
金融庁の説明では、商品を売却した場合、その簿価分の非課税保有限度額を翌年以降に再利用できます。
つまり、「売ったから、その年の年間投資枠がその場で元に戻る」わけではありません。
柏木:「“年間に買える枠”と“生涯で保有できる総枠”を別々に考えると分かりやすいですね。」
北川:「はい。売買を勧める話ではなく、制度上の枠を確認するときの基本的な区別として覚えておくとよいでしょう。」
今日の生活・資産メモ
年間投資枠と非課税保有限度額は別。売却による総枠の再利用は翌年以降。
7. トレーダーの休憩室

夕方からのカフェイン、何時まで飲んでいますか?
瀬戸:「後半の休憩室です。今日は浅井先生。テーマはカフェインですか?」
浅井由美:「はい。朝や昼に何気なく飲んでいるコーヒーやお茶が、夜まで続いていないかを一度振り返ってみましょう。」
厚生労働省は「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を公開しており、睡眠環境や生活習慣を整えるための情報をまとめています。
カフェインについても、遅い時間帯まで摂り続けないよう生活習慣を見直すことが一つの確認ポイントになります。
柏木:「私は“コーヒーを飲んだ回数”は覚えていても、最後に飲んだ時間は意外と覚えていないことがあります。」
浅井:「そこなんです。量だけでなく、時間を見てみると自分の習慣に気づきやすくなります。」
今日確認する3つ
- 1. 最後にカフェインを摂った時間 夕食後や夜遅い時間まで続いていないか確認します。
- 2. コーヒー以外も確認 お茶やエナジードリンクなど、普段“コーヒーではないから”と意識していない飲み物も確認してみます。
- 3. 夜の1杯を習慣だけで選んでいないか 毎日同じ時間に何となく飲んでいる場合は、「本当に今飲みたいのか」と一度考えてみるだけでも生活リズムを見直すきっかけになります。
瀬戸:「禁止するというより、自分がいつ飲んでいるのかを知るコーナーですね。」
浅井:「その通りです。体質や生活時間は人によって違います。まずは自分の習慣を把握するところからで十分です。」
柏木:「今日の一言は?」
浅井:「カフェインは“何杯”だけでなく、“何時まで”も確認する。です。」
※本コーナーは一般的な生活情報であり、睡眠障害などの診断・治療を目的とするものではありません。

8. タイアンだより
7月20日は「海の日」
瀬戸:「最後は『タイアンだより』です。今日は海の日ですね。」
柏木:「祝日は、取引時間だけでなく、入出金や銀行送金、サポート時間が通常と異なる場合があります。」
海外FX・CFD・バイナリーオプションでも、事業者ごとにスケジュールは異なります。
確認したいのは、
- 取引時間
- 入出金の受付・反映
- 銀行送金の処理日
- サポート営業時間
瀬戸:「“いつも通りだろう”と決めつけず、公式案内を確認することですね。」
柏木:「今週は、祝日は取引だけでなく、入出金とサポートも確認する。これを覚えておきましょう。」
クロージング
瀬戸:「それでは、今週のポイントをまとめましょう。」
一つ目は、金融庁が7月17日に適用したAML関連ガイドライン。直接の対象は公認会計士・監査法人であり、全利用者への新しいKYC一斉導入を意味するものではありません。
二つ目は7月20日の海の日。国内現物市場の休場と、一部デリバティブの祝日取引を分けて確認します。海外FX・CFD・BOでは、各事業者自身の取引時間、入出金、サポート案内を個別に確認してください。
三つ目は今週の経済予定。7月23日のECB理事会、7月24日の日本の全国CPIが確認ポイントです。発表前に市場方向を決めつけず、公式発表の中身を確認していきましょう。

柏木:「制度も市場も、見出しだけで結論を出さず、“対象・日付・公式情報”を確認していきましょう。」
瀬戸:「それでは、また来週!」
瀬戸・柏木:「それでは、タイアンみてね!」
今週の確認スケジュール
| 日付 | 主な予定 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 7月20日(月) | 海の日・国内現物市場休場 | 一部デリバティブでは祝日取引あり。商品ごとの取引可否を確認 |
| 7月23日(木) | ECB金融政策理事会 | 政策判断、声明、公式説明を確認。事前の方向予測はしない |
| 7月24日(金) | 日本・6月全国消費者物価指数 | 総合指数だけでなく内訳、前年比・前月比などを確認 |
出典・検証表
| No. | 出典 | 確認内容 | 本稿での使用 |
|---|---|---|---|
| 1 | 金融庁「公認会計士及び監査法人におけるマネー・ローンダリング、テロ資金供与及び拡散金融対策に関するガイドライン(案)」関連公表資料・2026年7月17日 | 適用日、対象、パブリックコメント | メインニュース |
| 2 | U.S. Bureau of Labor Statistics, CPI, July 14, 2026 | 6月CPI前月比・前年比、コア指数 | 先週まとめ・マネーブリーフィング |
| 3 | U.S. Census Bureau, Advance Monthly Sales for Retail and Food Services, July 16, 2026 | 6月小売売上高 | 先週まとめ・マネーブリーフィング |
| 4 | 日本取引所グループ/JPX・2026年7月20日休場日情報 | 海の日の国内市場休場 | 業界チェック・予定表 |
| 5 | JPX「Derivatives Holiday Trading (July 20, 2026)」・7月17日公表 | 一部デリバティブの祝日取引 | 先週まとめ・業界チェック |
| 6 | 金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」 | 海外無登録事業者、登録確認、出金トラブル等への注意 | 取引・業界チェック |
| 7 | 金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」 | BO利用時の登録確認・無登録事業者への注意 | 取引・業界チェック |
| 8 | European Central Bank, Governing Council meeting calendar | 2026年7月23日の金融政策会合予定 | マネーブリーフィング・予定表 |
| 9 | 総務省統計局・消費者物価指数公表情報 | 6月全国CPIの7月24日公表日確認 | マネーブリーフィング・予定表 |
| 10 | 金融庁「NISAを知る」およびNISA FAQ | 年間投資枠、非課税保有限度額、売却後の再利用 | やさしい生活・資産メモ |
| 11 | 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理」関連情報 | 情報機器作業時の作業方法・ストレッチ等 | ひと息リフレッシュ |
| 12 | 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 | 睡眠・生活習慣に関する公的情報 | トレーダーの休憩室 |
時点管理について
本号は2026年7月20日 06:30時点の記事として構成しています。
そのため、7月23日のECB理事会の実際の結果や、7月24日に公表された日本のCPI結果など、調査基準時刻より後に判明する情報は本文に反映していません。現在の公式ページを再検証に使用した場合も、7月20日時点で確認可能だった予定日・制度上の事実の照合だけに使用しています。
ご注意
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