証券監視委が無登録取引への注意を再提示 日銀は無担保コール翌日物1.25%へ 9月21日号
発行日:2026年9月21日(月)
先週の対象期間:2026年9月14日(月)00:00~9月20日(日)23:59 JST
今週の対象期間:2026年9月21日(月)00:00~9月27日(日)23:59 JST
調査基準:2026年9月21日 09:00 JST
先週は、証券取引等監視委員会が無登録で金融商品取引業を行っていた事案を改めて紹介したほか、金融庁が2026事務年度の金融行政方針を公表しました。
海外では米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を引き上げ、日本では日本銀行が無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を1.25%程度へ変更。8月の全国消費者物価指数も公表されています。
今週は、9月24日から日銀の新しい金利水準が適用される予定です。タイアンブリッジでは9月24日から25日までシステムメンテナンスを予定しています。
オープニング

瀬戸陽斗:「おはようございます。9月21日号の『週刊タイアンブリッジニュース』です。今週は、ちょっと金融ニュースが多いですね。」
柏木理乃:「そうですね。先週の動きと今週の予定を、公式情報をもとに整理していきます。」
瀬戸:「ニュースを見て、すぐ“上がる・下がる”と考えるのではなくて、まず何が正式に発表されたのか。今日はそこを整理していきましょう。」
柏木:「前半には体を軽く動かす『ひと息リフレッシュ』、後半には寝る前の情報との付き合い方を考える『トレーダーの休憩室』もあります。」
1. サクッと先週まとめ|金融行政方針からFRB・日銀の利上げまで

① 9月15日 金融庁が2026事務年度の金融行政方針を公表
金融庁は9月15日、「2026事務年度 金融行政方針」を公表しました。
方針では、家計の安定的な資産形成、金融機関や金融システムのモニタリング、金融犯罪対策、資本市場の信頼確保などを挙げています。また、暗号資産交換業者への監督や無登録業者への対応、AIを金融行政・監督などへ活用する取り組みも示されています。
② 9月17日 証券監視委が無登録業者の過去事案を改めて紹介
証券取引等監視委員会は9月17日、「市場へのメッセージ」で、無登録で金融商品取引業を行っていた事案を取り上げました。
今回紹介された事案では、一般投資家延べ5,824名から合計約66億円の出資を受け、傘下の代理店が約120者に及んでいたとされています。これらの数値は、証券監視委が2026年3月31日に公表した申立て資料で直接確認しています。
ただし、9月17日に新たな禁止命令が出されたという発表ではありません。
この事案は、証券監視委が2026年3月31日に大阪地方裁判所へ禁止・停止命令の発出を申し立て、同裁判所が2026年7月10日に命令を出したもので、9月17日の資料はその事案を「市場へのメッセージ」として改めて整理したものです。
③ 9月16日 FRBは政策金利を3.75~4.00%へ
米連邦準備制度理事会は9月16日、フェデラルファンド金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、3.75~4.00%としました。
この決定は12対0の全会一致でした。
④ 9月18日 日銀は1.25%程度へ、8月の物価も公表
日本銀行は9月18日、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を、従来の1.0%程度から1.25%程度へ引き上げる方針を決定しました。採決は7対2で、新しい金利水準は9月24日から適用されます。
同じ9月18日に総務省統計局が公表した2026年8月の全国消費者物価指数は、総合指数が前年同月比1.9%上昇、生鮮食品を除く総合指数が1.7%上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数が1.9%上昇でした。

瀬戸:「日米ともに同じ週に金利が動いたんですね。」
柏木:「そうですね。ただ、“利上げしたから相場は必ずこう動く”という話ではありません。それぞれの発表内容や、事前の市場予想との違いもありますから、方向を単純化しないことが大切です。」
2. 今週のメインニュース|「海外の金融商品だから大丈夫?」無登録取引で改めて確認したいこと
「海外の金融商品だから大丈夫?」無登録取引で改めて確認したいこと

今週のメインニュースは、証券取引等監視委員会が9月17日に公表した「市場へのメッセージ」です。
今回取り上げられたのは、株式会社BANK INNOVATIONなどによる無登録金融商品取引業の事案です。
証券監視委の資料によると、同社は海外の金融商品を扱うグループの日本国内総代理店(GOO PROPERTY SINGAPORE PTE. LTD.)と業務委託契約を結び、ITAグループのイントロデューサー登録を受けた立場で、一般投資家への勧誘や契約手続きの支援などを行っていました。
2025年12月までに、一般投資家延べ5,824名から約66億円が投じられ、同社の下には約120者の下位代理店が存在し、同社がこれらを管理・指導していたとされています。
証券監視委は、こうした行為が金融商品取引法上の登録を受けずに行う第二種金融商品取引業に該当するとしています。大阪地方裁判所は2026年7月10日、対象者らに対して金融商品取引法違反行為の禁止・停止を命じました。
「海外で認可されている」と「日本で登録されている」は別

北川直人:「ここで利用者の方に一番確認してほしいのは、“海外の商品だから日本のルールとは関係ない”とは限らないという点です。」
瀬戸:「海外の会社や海外の商品なら、その国のライセンスだけ見ればいい、というわけではないんですね。」
北川:「はい。日本居住者を対象として金融商品取引業を行う場合、日本の金融商品取引法上の登録が必要になるケースがあります。」
金融庁はバイナリーオプションについても、海外事業者が日本の居住者を相手にサービスを提供する場合、原則として日本での金融商品取引業の登録が必要と注意喚起しています。
瀬戸:「“海外でライセンスがある”と、“日本の金融庁に登録されている”は、同じ意味ではないということですね。」
北川:「その通りです。名称だけでなく、契約する法人名、登録番号、実際の契約相手を確認することが重要です。」
出金された実績だけで判断しない
7月10日の証券監視委の公表資料では、裁判所の禁止・停止命令について、顧客への返金を禁止するものではないことも明記されています。
一方で、「以前は出金できた」「知人が利益を受け取った」という情報だけで、事業者の登録状況や商品の法的位置付けまで確認できるわけではありません。
瀬戸:「入金前に確認するポイントを見るのと、出金できるかどうかだけを見るのとでは、ずいぶん違いますね。」
北川:「そうですね。登録状況、契約主体、出金条件、本人確認、手数料、問い合わせ先。少なくとも、このあたりは事前に公式情報で確認したいところです。」
3. ひと息リフレッシュ|座ったままで、首・肩まわりを一度リセット
座ったままで、首・肩まわりを一度リセット

ここで少し画面から意識を離して、体を動かしてみましょう。今日の担当は、身体・スポーツリハビリの松岡健司教授です。
松岡健司:「長時間同じ姿勢で画面を見ていると、気づかないうちに肩が上がっていたり、前のめりになっていたりします。今日は座ったままでできる簡単な動きにしましょう。」
今日の流れ
① 足を床につける
椅子に深く座りすぎず、両足を床につけます。背中を無理に反らす必要はありません。
瀬戸:「これだけでも、さっきまで自分がかなり前のめりだったことに気づきますね。」
② 肩をゆっくり回す
肩を耳に近づけるように上げ、そのまま後ろへゆっくり回します。回数よりも、無理のない範囲で動かすことを優先します。
柏木:「勢いをつけなくていいんですね。」
松岡:「はい。大きく動かそうとしすぎなくて大丈夫です。」
③ 腕を前へ伸ばす
両手を前で組み、肩甲骨の間を少し広げるイメージで腕を前へ伸ばします。呼吸を止めず、力みすぎないことがポイントです。
④ いったん遠くを見る
最後は画面から視線を外します。窓の外や、部屋の少し遠い場所を見るだけでも構いません。

瀬戸:「あ、ここでスマホを見るのはダメですか?」
松岡:「休憩なのに別の画面へ移動したら、ちょっと忙しい休憩になりますね。」
柏木:「それは確かに休めていないかもしれません。」
痛みやしびれ、不快感が出る動きは無理に続けず、中止してください。体調に不安がある場合は、それぞれの状態に合わせて判断してください。
今日のひと言:「休憩するときは、画面だけでなく姿勢も切り替える。」
4. 取引・業界チェック|バイナリーオプション・海外FX・CFD、登録前にもう一度確認
バイナリーオプション・海外FX・CFD、登録前にもう一度確認

森川真帆:「今週は新しいサービスを追いかけるというより、先ほどの無登録業者の話を踏まえて、利用前の確認ポイントを整理します。」
金融庁の「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」のページは、9月21日09:00時点で「2026年8月27日更新」と表示されています。
ただし、このリストだけで利用の可否を機械的に判断するのではなく、事業者名や法人名、サービス名が異なっていないかも含めて確認する必要があります。
また金融庁は、海外業者によるバイナリーオプションについて、日本の居住者を対象に金融商品取引業を行う場合は、日本での登録が必要になると注意喚起しています。
瀬戸:「サイトに“海外ライセンス取得済み”と書いてあったら、それだけで確認終了にしたくなりますよね。」
森川:「そこでもう一段確認です。日本での登録状況、運営会社の正式名称、契約相手、それから出金条件や本人確認ですね。」
瀬戸:「登録前はどうしても取引画面やボーナスに目が行きますけど、出金するときの条件も先に読んでおきたいですね。」
森川:「はい。最低出金額、本人確認のタイミング、手数料、利用できる出金方法、問い合わせ窓口などは、利用前に公式規約で確認しておくと整理しやすいです。」
ここで重要なのは、特定の事業者を「安全」または「危険」と一括して評価することではありません。利用者自身が、どの法人と、どの条件で契約するのかを確認できる状態にしておくことがポイントです。
5. マネーブリーフィング|日米で金利が動いた1週間
日米で金利が動いた1週間
まず世界経済です。FRBは9月16日、フェデラルファンド金利の誘導目標を3.75~4.00%へ引き上げました。変更幅は0.25ポイントで、決定は12対0でした。
続いて日本です。日本銀行は9月18日、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を1.0%程度から1.25%程度へ変更することを決定しました。新しい水準は9月24日から適用されます。

高瀬亮:「日米とも同じ週に金利を引き上げましたが、同じ“利上げ”でも、それぞれの経済状況、インフレ、事前の市場予想が違います。」
瀬戸:「ということは、“利上げ=為替は必ずこうなる”という見方は避けたほうがいい?」
高瀬:「はい。金利の変更は重要な材料ですが、為替、株価、商品、CFDなどの方向を一つの材料だけで決めつけることはできません。」
日本では同じ9月18日に、8月の全国消費者物価指数が公表されました。総合指数は前年同月比1.9%上昇、生鮮食品を除く総合指数は1.7%上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く総合指数は1.9%上昇しています。

瀬戸:「金利だけを単独で見るのではなくて、物価や景気について日銀自身がどう説明しているかも一緒に確認する、ということですね。」
高瀬:「そうですね。特に金融政策の発表直後は、数字だけではなく、声明や会見の表現も確認したいところです。」
今週の確認ポイント
日本銀行の公表予定では、9月24日に9月18日の金融政策決定会合後の総裁記者会見の記録が公開される予定です。公表時刻は9月18日更新の予定表では未定とされています。
また、9月25日14:00には、日本銀行の「消費者物価のコア指標」(旧「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」)が公表予定です。
6. やさしい生活・資産メモ|NISAの「対象商品一覧」が更新されたら、何を見る?
NISAの「対象商品一覧」が更新されたら、何を見る?

金融庁は9月18日、NISAのつみたて投資枠対象商品に関する一覧と概要を更新しています。
柏木:「“対象商品が更新された”と聞くと、新しくおすすめの商品が発表されたようにも聞こえますが、そういう意味ではないんですよね。」
その通りです。対象商品一覧の更新は、金融庁が特定の商品への投資を推奨したという発表ではありません。この一覧は、つみたて投資枠の対象として掲載されている商品を確認するためのものです。
商品を確認する際は、一覧に名前があるかどうかだけでなく、投資対象、運用方針、費用、リスクなどをそれぞれの目論見書や公式資料で確認する必要があります。
瀬戸:「“NISAで買える”と、“自分に合っている”も別なんですね。」
柏木:「そうです。制度上の対象かどうかと、個人の目的やリスク許容度は分けて考える必要があります。」
7. トレーダーの休憩室|寝る直前まで相場を見ていませんか?
寝る直前まで相場を見ていませんか?

浅井由美:「今日は“眠る方法”そのものより、仕事や取引画面から日常生活へどう切り替えるかを考えてみましょう。」
瀬戸:「チャートを閉じたはずなのに、ベッドでまたスマホを開いて価格を確認する……これは、あるあるですね。」
柏木:「一度見たら、“さっきから変わったかな”ってもう一度見たくなるんですよね。」
今日のテーマは「自分なりの終業ルーティン」
一日の最後に見る情報を、ずっと追い続ける必要はありません。
たとえば、画面を閉じる前に、その日に気になったことを短くメモしておく。翌日確認したいことも書いておく。そして、そこから先は情報を追わない。こうして「今日はここまで」という区切りを作る方法があります。
浅井:「大切なのは、完璧なルーティンを作ることではありません。“もう今日は確認しなくていい”と自分で区切れる形を作ることです。」
瀬戸:「気になることを覚えておこうとするから、また画面を開いちゃう場合もありますね。」
柏木:「そうですね。翌日確認することをメモしておけば、夜に全部覚えておこうとしなくても済みます。」
今日のチェックポイント
- 寝床まで価格画面を持ち込む習慣になっていないか
- 情報を見る終了地点を決めているか
- 翌日に回せる確認を夜中まで追いかけていないか

睡眠に関する感じ方や生活リズムには個人差があります。睡眠上の問題が長く続いている場合は、生活情報だけで判断せず、必要に応じて医療機関などの専門家へ相談してください。
今日のひと言:「情報にも終業時間を作る。」
8. タイアンだより|9月24日~25日はシステムメンテナンス予定
9月24日~25日はシステムメンテナンス予定

タイアンブリッジでは、2026年9月24日から9月25日までの期間、システムメンテナンスを予定しています。
本号の調査時点では、開始・終了の具体的な時刻、対象となる機能、利用制限の範囲までは確認できていません。そのため、9月24日から25日にタイアンブリッジを利用する予定がある場合は、公式サイトの最新のお知らせをご確認ください。
瀬戸:「24日、25日という日付は決まっているけれど、何時から何時まで、どこまで影響するかはまだこの記事では言えない、ということですね。」
柏木:「はい。確認できていない部分を推測して書かず、確定している範囲だけお伝えします。」
クロージング

瀬戸:「最後に今週のポイントです。まず、無登録業者については、海外でのライセンス表示だけではなく、日本での登録状況や実際の契約主体まで確認すること。」
柏木:「そして、日銀の新しい1.25%程度の金利水準は9月24日から適用予定です。相場の方向を決めつけるのではなく、今週公表される日銀資料も含めて事実を確認していきましょう。」
瀬戸:「タイアンブリッジは9月24日から25日までシステムメンテナンス予定です。ご利用前には最新情報も確認してください。」
柏木:「今週も、数字だけで急いで結論を出さず、“何が、いつ、どこから発表されたのか”を確認していきましょう。」
瀬戸:「それでは、また来週!」
柏木:「それでは、タイアンみてね!」
今週の主な公式スケジュール
| 日付 | 公表・予定 | 公式機関 |
|---|---|---|
| 9月24日 | 無担保コールレート(オーバーナイト物)誘導目標1.25%程度の適用開始 | 日本銀行 |
| 9月24日 時刻未定 | 9月18日 金融政策決定会合後の総裁記者会見の記録 | 日本銀行 |
| 9月24日~25日 | システムメンテナンス(時刻・対象機能は公式のお知らせで確認) | タイアンブリッジ |
| 9月25日 14:00 | 「消費者物価のコア指標」(旧「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」) | 日本銀行 |
※予定は変更される場合があります。発表直前に各機関の公式ページをご確認ください。
出典・検証表
| No. | 公表・更新日 | 一次情報 | 本稿で確認した内容 | 公式サイト |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 9月15日 | 金融庁「2026事務年度 金融行政方針」 | 金融行政の重点事項、無登録業者・金融犯罪等への対応 | 公式サイト |
| 2 | 9月17日 | 証券取引等監視委員会「市場へのメッセージ」 | BANK INNOVATION等の無登録金融商品取引業事案を再提示 | 公式サイト |
| 3 | 7月10日 | 証券取引等監視委員会・大阪地裁命令に関する公表 | 禁止・停止命令の発令日(2026年7月10日)、顧客への投資資金の返金は禁止されていないこと | 公式サイト |
| 4 | 9月16日 | Federal Reserve・FOMC Statement | FF金利3.75~4.00%、0.25ポイント引き上げ、12対0 | 公式サイト |
| 5 | 9月18日 | 日本銀行「金融市場調節方針の変更について」 | 無担保コール翌日物1.25%程度、7対2、9月24日適用 | 公式サイト |
| 6 | 7月31日 | 日本銀行 金融政策決定会合資料 | 変更前の誘導目標1.0%程度を確認 | 公式サイト |
| 7 | 9月18日 | 総務省統計局「2026年8月分 消費者物価指数」 | 総合+1.9%、生鮮除く+1.7%、生鮮・エネルギー除く+1.9% | 公式サイト |
| 8 | 9月18日更新 | 金融庁 NISA・つみたて投資枠対象商品 | 対象商品一覧・概要の更新 | 公式サイト |
| 9 | 2024年6月28日最終更新 | 金融庁「バイナリーオプション取引にあたってご注意ください!」 | 海外業者を含む日本居住者向けサービスと登録に関する注意事項 | 公式サイト |
| 10 | 8月27日更新表示 | 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」 | 9月21日09:00時点でページ上に表示されている更新日を確認 | 公式サイト |
| 11 | 9月18日更新 | 日本銀行 公表予定 | 9月24日・25日の公表予定を確認 | 公式サイト |
| 12 | 3月31日 | 証券取引等監視委員会「裁判所への禁止及び停止命令発出の申立てについて」 | 延べ5,824名・約66億円(2025年12月まで)、下位代理店約120者、BANK社の立場(イントロデューサー登録) | 公式サイト |
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